“ ぬるい場所に逃げるな”

君は少しでも不快だと逃げる。
面倒だから後にする。
気まずいから避ける。
退屈だから投げ出す。
そうやって、人生から小さな痛みを全部取り除こうとする。
だが、人間は不快を避け続けるほど弱くなる。
楽な椅子に座り続けた身体が鈍るように。

少し気まずくても向き合え。

面倒でもやれ。

不快を避けるな。

強さとは、大きな覚悟ではない。
小さな不快に、毎日負けないことである。
そこに君を鍛える刃がある。

ぬるい場所だけ選ぶ者は、ぬるい人間のまま終わる。

三島由紀夫