批判

演劇の世界に革新的な役割を果たしたメソッド演技法であるが、それに対する批判や問題点も存在する。

メソッド演技法では、役作りのために自己の内面を掘り下げるため、役者自身に精神的な負担をかけ、
そのため、アルコール中毒や薬物依存などのトラブルを抱えるケースも少なくない。
マリリン・モンローやモンゴメリー・クリフトは役作りに専念しすぎるあまり、自身のトラウマを掘り出したがため、
情緒不安定となり、以後の役者人生に深刻な影響を及ぼしたと指摘されている。
また、ヒース・レジャーは、ダークナイトでのジョーカーの役作りの結果不眠症に陥っており、
この為に服用していた睡眠薬の副作用によって映画の公開を待たずに死亡するまでに至っている。

演技自体も即興性が強いため、表現技術にメリハリに欠け、不明瞭なものになりがちであり、
また、リサーチやリアリティを重視するあまり、役者の持つ表現力や想像力を疎外してしまうことも指摘されている。

こうした指摘は、特に古くから演劇が確立されていたイギリスの俳優陣から挙がっており、
ローレンス・オリヴィエやピーター・ユスティノフは様々なメディアでメソッド演技に対する批判や問題点を公表している。
また、現在活躍するヒュー・グラントやアンソニー・ホプキンスも、テレビ番組「アクターズ・スタジオ・インタビュー」の中で、
メソッド演技について、その方法を揶揄する発言を行っている。