──作品では、王子は有科香屋子(尾野真千子)、新人の斉藤瞳は行城理(柄本佑)というプロデューサーと二人三脚で奮闘する様子が描かれていました。中村さんが仕事の上で、パートナーに求めるものは?


「完成した作品を観て、ぱっと思いついたのは、自分がエッセイを書いていたときの編集の方です。エッセイなんてどうやって書くのか、勝手がわからないまま執筆業を始めたんですが、プロの厳しい目でしっかりと諦めることなく見守ってくださったんですね。ギリギリまで『ここを直しませんか』と提案してくれて。たまに、もういいんじゃない?と思うこともあったんですけど(笑)。でも、信頼できるパートナーでした。そういう二人三脚ということでは、マネージャーもそうだし、監督もそうですよね。求めるものは違うけど、でも、僕との仕事を楽しんでくれて、一緒に仕事をすることにやりがいを感じてくれたら、それが一番うれしいかもしれません」


嫌われてもいいから、思ったことはとりあえず提案してみる



「そうですね。若い頃は意見することもなかったけど、ある時期から、嫌われてもいいから一度言ってみようと思うようになりました。言い方が難しいんですが、台本をもちろん信用しているんですけど、全面的に信頼しすぎないというか。この現場ならもうちょっとよくなる可能性があると思うなら、まずは提案してみますね。恋愛ドラマではファンタジーが重要なので、自分が提案して説得力が増してもファンタジーが薄まると却下されることもあるんですけどね。
やっぱり自分のエゴを通したいなら、他人のエゴも理解する必要があります。経験とともに学んできて、今はこういうやり方になっていますが、いずれにせよ最終的には監督に委ねます」