のん

ある日、渋谷でやったときに、ホームレスの方が聴いてくれたことがあって、
ライブが終わった後、話しかけてくれたんです。話してると、私が出演する
イベントに行きたいって言ってくれたので、会場までの地図を描いて渡しました。

そしたら、携帯も時計もなくて時間がわからないから、何時間も前から会場で
待っててくれたんです。イベントスタッフさんに「怪しい人がいるけど、大丈夫ですか?」って
心配されて、それがちょっと悲しかったんですけど、ライブが始まったら最前列で見てくれました。

この時に初めて気づいたんです。私は、色んな事情を抱えた人たちに向けて、
歌を届けているんだ、私は路上で歌っているんだって。普段の生活では関わることがない人たちと、
歌を通して関わることができるかもしれない、それが路上ライブなんだと。
あの日、ホームレスの人がイベントまで私のライブを見にきてくれたことで、
「私は路上で歌っている」ということを初めて実感できました。