ふと気づいた
篠澤さんがレッスン中に倒れることが減ってきたなって

篠澤さんの頭を支えるのは保健室の枕の代わりに事務所の机になって
力尽きるまでの間に、汗だくのレッスン着から私服に着替えてしまうことも多くなった

成長を感じて、誇らしさと一緒に少しだけ寂しさを感じて
事務所の机でうたた寝をしている篠澤さんの髪を指で梳いた
「いつも、お疲れ様です」
「……起きてる、よ」
「……寝たふりをしていましたね?」
「そのつもりはなかった。本当に」
「…………」
「次は、起きてる時でもいい、よ?」
「素直に褒めたらがっかりするでしょう、あなた」
「ごめんね、私のために褒めるのを我慢させちゃってる」
「気の迷いです。忘れてください」
「……えへ」
「そのスライムみたいな顔をやめてください」
みたいなやつ好き