【社説】「人格」で逃げ切り図るバイデン氏
2020 年 10 月 23 日 15:59 JST

 ドナルド・トランプ米大統領は22日夜に行われた大統領候補による
2度目にして最後の討論会で、民主党ジョー・バイデン候補に対し、
その政策や外国政府と家族とのビジネス関係について追及しようと試みた。
バイデン氏は全力でそれをかわしつつ、選挙戦の主なテーマである「人格」、
そして分断政治を終わらせるという主張に幾度となく立ち返った。
世論調査で堅調なリードを保ち、4000万人以上の有権者がすでに投票を終えたという
状況の中、バイデン氏は無難に時間稼ぎをして討論会を終えることに賭けた。

 トランプ氏は1回目の討論会に比べて良い準備をし、自制心も保った。
もし同氏が11月3日の選挙で敗北したなら、初回も同じことをすれば良かったと悔やむだろう。
新型コロナウイルス対策に関してはわれわれが今まで聞いた中でも最善の防御を繰り出し、
開発中のワクチンや、今春にあらゆる手段を動員したこと、
弱者の保護と経済再開のバランスを取る必要性に焦点を当てた。

 バイデン氏の扇動的な口調が際立ったのはコロナに関してで、
「これほど多くの死に責任を負う者が大統領の座にとどまるべきではない」と発言。
われわれはトランプ氏の一貫性のない、時には楽観的すぎる物言いを批判してきたが、
全ての米国人の死が同氏の責任だと考えるのは、誠実ではなく礼儀正しくもない。
コロナに関するバイデン氏の「計画」は本質的にトランプ氏と変わらず、
より分別ある言葉やマスク着用の警告を伴うだけだ。
将来ロックダウン(都市封鎖)に踏み切る可能性については、
トランプ氏は否定したが、バイデン氏はもしかするとあり得るとした。

 トランプ氏は経済を争点にしようとしたが、司会者はそれを議論に加える機会を
あまり与えなかった。バイデン氏は石油ビジネスを排除したいと語ったことで、
同氏の気候変動政策の真実を明らかにした。有権者はこの言葉を真剣に受け止めるはずだ。
さらに同氏はフラッキング(水圧破砕法を使ったシェールガス・石油の開発)を
直ちに禁止することはないものの、規制を課すと示唆した。
トランプ氏が自身の監視下で米国の炭素排出量が減ったと述べたのは正しい。
これは天然ガスのおかげだ。もしあなたが化石燃料やそれに依存する業界で働いている
なら、バイデン氏はあなたの仕事を奪いに来るだろう。