【寄稿】米韓首脳会談の悪い知らせ=ボルトン氏
バイデン氏が中国と北朝鮮に対する戦略を依然持っていないことを共同声明は示した
2021 年 5 月 24 日 14:23 JST

筆者のジョン・ボルトン氏は「ジョン・ボルトン回顧録 トランプ大統領との453日」の著者。
2005〜06年に米国連大使、2018〜19年に米大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めた

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 首脳会談後の共同声明の長さが同盟の強固さの指標となるなら、米韓の結び付きは
極めて強固だと言えるだろう。しかし、バイデン政権が誕生してから初めて訪米した
文在寅大統領とジョー・バイデン大統領との21日の会談は、ほとんど中身がなかった。
気候変動や新型コロナウイルスといった内政の優先課題によって
国際戦略は脇に追いやられた形だ。

 今回の首脳会談で明らかになったように、誕生から4カ月たったバイデン政権には、
依然としてインド太平洋戦略の青写真が欠けている。
米韓両国は、それぞれの国と地域全体にとって重要な二つの戦略課題に直面している。
まず喫緊の課題は、北朝鮮の核と通常兵器の脅威だ。
もう一つは、米国とインド太平洋地域全般に対する中国の思想的、政治・軍事的、
経済的攻勢という、より長期的かつより戦略的な課題だ。

 こうした課題への効果的な対処は、この地域に再び関心を振り向ける
米国のすべての取り組みの柱となる。ドナルド・トランプ氏もバラク・オバマ氏も、
アジアへの「方向転換」や「リバランス」に失敗した。
バイデン氏は出だしでつまずいた。
全くの偶然ではあるが、イランとハマスの連合によるイスラエルへの攻撃は、
かつてハロルド・マクミラン元英首相が記者に語ったとされるように、
「事件」がしばしば外交の方向性を決めることを再び証明した。