オリンピック開催前によくこれだけ問題が出るなあと嘆き節

 すでに海外メディアも選手村に不信感

 たとえば、エコロジーを追求した選手村の部屋の段ボール製簡易ベッドはサイズが驚くほどのレベルで小さすぎると海外の選手たちからは「悪評の嵐」だ。シャワールームもコンパクトな設計となっているため、身長の高い代表選手の中には身をかがめて中腰になりながらシャワーを浴びなければならないケースも複数報告されている。

 これは米スポーツ専門局「ESPN」や「FOXスポーツ」、ドイツ「ZDF」、英国「BBC」など各国主要のテレビ局でもトピックスとして報じられ、波紋を広げているほど。諸外国メディアからは「あえて日本人向けのサイズに設定しているのでないか」との疑念まで抱かれている始末だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、東京五輪・パラリンピックを取材する海外メディアは来日後「行動制限」が課せられている。国際スポーツ記者協会(AIPS)のトップが「日本のメディアは自由に行動できるのに、なぜ我々は自由を奪われるのか」と不満を漏らす声明を出したように海外メディアの不満は爆発寸前だ。東京五輪および組織委に対する諸外国の目は以前よりも厳しさを増している。

 こうした背景から、海外メディアの一部には「選手村の劣悪な環境は日本の代表選手たちを母国開催の東京五輪で勝たせるために最初から計算ずくめで考案され、作り上げられたのかもしれない」とあらぬ邪推まで生み出してしまっている。

 まったく統制が取れないまま見切り発車された東京五輪。コロナ禍に加えて重要ポストで相次ぐ人権絡みの不祥事、そして諸外国から噴出する選手村への不平不満――とゴタゴタに歯止めがかからない。果たして各国代表アスリートたちによって今後繰り広げられるメダル争いが、これらマイナス要素のオンパレードを忘却させることになるのだろうか。