3)売上と利益率の推移

何故Benchmarkingをやらなければならなかったかを次に述べる。この資料は2003年から2016年までの業績の推移であるが、Barは売上の絶対額で、赤の折れ線は営業利益率(%)であり、2008年までは[売上は]順調に伸びた。
しかし、我々は先程述べたように特許が切れると、アメリカでは数カ月の内にGenericに置き換わり、売上が殆どなくなる。
日本ではその置き換わりのスピードが随分遅かったが、ここ2〜3年、政府が欧米型のMarketに組み替えてGenericへの置き換わりを急速に、また強制的に行うよう法律を変えた。
従って今や特許切れが来ることが分かっている製品については、それをcoverする製品を如何に早く自社で開発するか、あるいは他社を買収するかを考えないと、たちまち売上/利益は大きく落ち込んでしまう。

要は、我々は2010年問題と言っていたが、2010年には従来の主力製品の特許が相前後して全部切れてしまう。そうすると売上が殆ど0となってしまう。
僅か4〜5年の間に、1兆5000億円位の売上の会社の6000億円の売り上げが吹っ飛んだ。
そういう状況が来ると分かっているから、それを如何に埋めて安定成長に持っていくか、というのが経営者の仕事であるが、言うは易く、行うは難しである。
それと同時に、Product Liability Insuranceという、アメリカにおける製造物責任が大きく取り上げられて、訴訟を起こされた。
アメリカで訴訟を起こされたら、それを最後まで裁判で戦って勝つよりは、膨大な訴訟のcostを考えると和解をした方が良いというのが殆どのcaseである。
従って、とんでもない話しであるが3000億円も払って訴訟を和解した。そのために営業利益がマイナスとなっている。
こういうことが起こることを分かっていて、経営者である私が指をくわえて待っていたかというと、それは出来ないので何をしたかというと、買収をした。