彡 ⌒ ミ   武田・ウェバー社長「日本人の後継者育てる」
 (´・ω・`)  25年まで経営関与

グローバル化の進展でマネジメント層に外国人を招く上場企業は珍しくなくなった。武田薬品工業は執行役員クラス14人中、トップを含め11人を外国人が占める。
大阪発祥の老舗企業の変身ぶりには世間も社員も驚き、あつれきを指摘する声も小さくない。就任3年が過ぎたクリストフ・ウェバー社長に武田の経営や社風の変化を聞いた。

――社長を含め幹部ポストに外国人が次々に就いています。

「武田は研究開発(R&D)主導型の企業だ。新薬を事業の中心に置くなら一定の企業規模は欠かせず、グローバルを志向するしか選択肢はない。新薬開発費用が膨らむのに医薬品の日本市場は世界の3%程度しかないからだ。
私が武田に来る前であればローカルな日本企業として進むこともできたが、武田は国際化を選んだ。がん、中枢神経、消化器の3領域でイノベーションを追求していく」

――社員は急な変化に慣れていませんでした。

「大きな変化に不安があることは理解している。方向性を知ってもらうためにもビジョン、戦略を明確に打ち出す。武田は組織として急速にグローバル化している。日本人ではない相当数の外部の人材を採用する必要があった」

「英語力やグローバルな経験の有無などから、そのポストに見合う人材が日本人にいなかったためだが、段階の問題だ。内部で人材を育てたいと考えており、日本人が(主要なポストの)後継者になっていくべきだ」

――次期社長は日本人が就くのですか。

「あり得る。幹部候補の育成に力を入れる。私自身は2025年まで経営にかかわるつもりだ。そのころまでに武田をグローバル競争力があり、研究開発にたけた会社にして引き渡したい」

――武田を海外企業に売却するのではと懸念する声があります。

「完全に間違っている。社員の多くが心配していることは知っているが私は武田を改善したいと思っている。こういう声が出るのは私が外国人だからだ。
短期志向だと決めつけられる。私は長期の視点で経営し武田への忠誠心を持っている。本社も日本に置き続ける」

――日本人を含め社員とどう接していますか。

「社員は私を『クリストフ』と呼んでくれる。各地で開くミーティングでは率直に質問してもらい、大阪では50の質問に2時間かけて対話した。常に礼儀正しく接し、武田に来てから怒鳴ったことはない。
社員のストレスを減らすのも経営者の仕事と考えている。週末に書いたメールは週が明けてから送っている」(聞き手は戸田健太郎)

クリストフ・ウェバー:フランス出身。1992年リヨン第1大学薬学・薬物動態学博士号取得。英グラクソ・スミスクライン(GSK)で、フランス社やワクチン社の経営を担った。
長谷川閑史氏に請われ、2014年に武田の社長に就任。15年4月から最高経営責任者(CEO)兼務。研究の重点領域をがんなどの3分野に絞り、米社を6千億円超で買収した。50歳

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22034260X01C17A0SHA000/