彡⌒ミ  《スクープ》5年前と同じく実質は指名解雇か
 (´・ω・`) 大量首切りの”絶望”研究所

武田薬品工業の湘南研究所(現湘南ヘルスイノベーションパーク)で2016〜17年に2度目の大規模なリストラがあったことが本誌の取材で分かった。知られざる全貌を明らかにする。

時計の針を巻き戻すこと2年。2016年7月29日午後2時、神奈川県藤沢市にある武田薬品工業湘南研究所(現湘南ヘルスイノベーションパーク)のカフェテリアに研究員が招集された。
そして年度内に終わらせるスケジュールで、組合員対象のリストラが始まることが宣告された。
夏の暑い日、所内の空気は凍り付いた。同社の元研究員は「夢を語る経営陣に対し、自分の職が不安で仕方がない研究員。異様な雰囲気だった」とこの日を振り返る。

まず研究開発トップのアンドリュー・プランプ(元・仏サノフィ)が「業界でベストなR&D(研究開発)にするための改革を行う」と宣言。
コーポレート・コミュニケーションズ&パブリックアフェアーズオフィサーの平手晴彦(元・英グラクソ・スミスクライン日本法人)」は「長谷川閑史会長と2人で話してきた」と前置きした上で、
「このまま無作為でいくと235年の歴史の次をつくれない。エポックメーキング的に変わらないといけない。日本の製薬業界で武田薬品が先陣を切る」と改革に理解を求めた。

続く部門別のミーティングで具体的な話になった。約1000人の研究員に対し、武田薬品本体とPRE(17年7月から100%子会社のアクセリード)で計約700人、海外ポジションで200人超―などを想定していることが研究所幹部の口から告げられた。
「ぜひ自身の成長の機会にしてほしい」と前向きな表現で飾り、「改革はコストセービングのためではない」と添えた。
研究員からの「早期退職勧告はしないのか」「早期退職は募らないのか」という問いには、「ベンチャーなどのオプションもあり、会社としてはまずはそういったものを活用してほしいと考えている」と返した。

研究員たちは「大変なことになる」と悟ったが、約3時間に及ぶミーティングの中、それ以上突っ込んだ質問は出なかった。代わりに「こんなところでは質問のしようがない」「研究所閉鎖のうわさすら流れていたので、想定通りだ」と小声でささやき合っていた。
壮大な椅子取りゲームが”再び”始まった。
湘南の研究員リストラは今回が2度目である。1度目は管理職を対象に13〜14年に実施して約200人が去った。今回(16〜17年)は組合員を中心に実施するもの。右図のような経緯をたどって、現在の湘南の正社員は約3分の1まで減った。

現職の研究員も元研究員も、「改革に着手すること自体に異論はなかった」と言う。
理由についてはそれぞれの立場で持論があるものの、自社創薬のグローバル大型製品を約20年間生み出せていないのは事実であり、生産性の低さは認識していたからである。
東京大学、京都大学など、国内トップのアカデミアからリクルートし続けても結果が出ない状況は、「才能の持ち腐れで、ある意味犯罪行為だと思う」(元研究員)との声まであった。

改革の問題点は、研究員に対して不誠実なそのやり方であった。複数の元研究員は「出来上がった新組織そのものに絶望した。これではますますモノが生み出せないと思った」とも振り返る。
16年12月2日。組合員の研究員たちは各自のパソコンで、管理職の名前だけが埋められた新組織図を見ることになる。

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