彡⌒ミ  裏を返せば前社長への批判
 (´・ω・`) ウェバーに二つの同情論

2015年から武田薬品工業の社長CEO(最高経営責任者)になり、世界的なR&D(研究開発)体制の見直し、今回のシャイアー買収合意などと大胆な経営判断を続けるクリストフ・ウェバーに対し、二つの同情論が湧き起っている。

「トップが日本人だったら、ここまで買収反対派が声を上げていたと思いますか?」
最近、海外を回ってきた業界アナリストは、一部の海外投資家からこんな質問を受けたと話す。
ウェバーはフランス人。外国人が経営トップに就くことがいまだ珍しい東洋の国において、「孤軍奮闘する外国人が差別を受けているのではないか」という見方だ。

もう一つの同情論は、「年俸10億円とはいえ、これだけ傾いた武田薬品を引き継いでかわいそう。むしろウェバーは批判を浴びながらも短期間でよくやっている」というものだ。
これは裏を返せば、前社長の長谷川閑史(写真)への批判を意味する。
長谷川は03年、武田國男から引き継ぎ、非創業家として初めて社長の座に就いた。
自身の会長職から相談役への就任をめぐって荒れた17年6月の定時株主総会で、最後のあいさつとして自ら述べたように、社長在任期間の後半は大型4製品の特許が相次いで切れ、業績が一気に落ち込むパテントクリフ(特許の崖)に苦しんだ。
長谷川も手をこまねいていたわけではない。08年の米ミレニアム、11年のスイス・ナイコメッドと、立て続けに大型買収を行った。買収価格や対象に賛否はあるものの、ファイティングポーズは見せた。
だが、クリフを回避できなかったのである。
小松製作所元社長の坂根正弘ら社外取締役の2人は、シャイアー買収に賛成する理由を熱心に説いている。長谷川はいまだ公の場で発言していない。

※前社長の長谷川閑史(写真)への不満は、一部の現役社員やOB社員の間で今もくすぶる

(週刊ダイヤモンド 2018/07/21)