ウェバー社長が「今回の買収のバリューのキー。ベスト・イン・クラスとなる可能性がある」と期待するALK阻害薬ブリガチニブは、ピーク時に年間売上高10億ドル超とブロックバスター化を見込んでいます。

ただ、この買収に不安がないわけではありません。

1株あたりの買収額はアリアド株の6日の終値に75%のプレミアムを乗せた水準。買収に投じる54億ドルのうち、最大40億ドル(約4600億円)を借り入れで賄い、残りは手元資金を充てる計画です。
アリアドの2015年の売上高は1億1880万ドル(約137億円)、営業損益は2億1727万ドル(約250億円)の赤字。ロイター通信は9日「買収額は払い過ぎ」と題するコラムを配信しました。
ウェバー社長は10日の電話会見で「企業価値、『アイクルシグ』とブリガチニブの価値を勘案すると、正当化できる。財務の柔軟性も維持されている」と述べました。

期待のブリガチニブも未知数です。

ALK阻害薬はすでに、ファイザーの「ザーコリ」、ノバルティスの「ジカディア」、ロシュの「アレセンサ」が競合。特に「アレセンサ」は、創製元の中外製薬が行った「ザーコリ」との直接比較試験で好結果を出しました。
米国で申請中のファーストライン適応では、米FDAからブレークスルーセラピーの指定を受けています。

武田によると、ブリガチニブは耐性変異に幅広い活性を持つなど、既存のALK阻害薬とは異なるプロファイルを持つと言います。
10日の電話会見ではアナリストから「競合が激しく、ピークセールス10億ドルは難しいのではないか」との質問も出ましたが、ウェバー社長は「これまでのデータからベスト・イン・クラスになる」と自信を見せました。

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