明治になって最初の「桃太郎」入り昔話童話集の挿し絵を描いた人のようですね。
江戸時代の赤表紙黄表紙ころには話はほぼ今のかたちにできあがっていましたが
画のほうは犬猿雉ともヒトの姿に近く、袴の股立をとって羽織に襷がけ、リャンコ差し
で歩いていたりします。
これは1777年、秋田藩江戸留守居役平沢常富の桃太郎パロディ「桃太郎後日噺」に、
「金々先生栄花夢」の恋川春町が描いた挿し絵です。完全に犬男猿男雉男だ。
http://imepita.jp/20100816/721240

これを、現在のスタンダードであるメガネドラッグ風の一隊のいでたち、日本一の幟、
桃を切って魂消るぢいさんばあさんの様子などは、富岡永水が完成させたようです。

寶の藏の、勇猛なる兎の話なんてのは、わたくしたちもコドモ時代に絵本などで
見た、いかにもな仏法講話(これは雑寶藏経)ですが、伊曽保やギリシャローマ神話、
アメリカの赤い人たちの寓話、はてはキリンヤガに出てくるアフリカの神話ともつながる部分
がたくさんありますね。きっと昔は獅子や虎、象や狐にも意気地や知恵、詩ごころ
歌ごころのある奴らがゴロゴロいたのに違いありません。

寶の藏がお気に召したら、同じ露伴の「真西遊記」なんかもぜひ一度どうぞ。
こちらは豚も猿も半魚人もでてきません。乗り物としての馬と象が出てくるくらい。
ざっと読んでおけば、今昔物語集を読むときなんかに、支邦天竺がグッと身近に
感じられること請け合いです。役行者や久米仙、道照道慈行基鑑真から天智天皇
聖武天皇が、三蔵法師経由でナーランダ学院までスッキリと繋がります。