株、調整挟み過熱感薄く、騰落レシオなど高まらず、「買われすぎ」銘柄は警戒も。
2015/04/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 907文字 書誌情報
 2000年4月17日以来、およそ15年ぶりに一時2万円を超えた日経平均株価。「騰落レシオ」などのテクニカル
指標をみると、なお過熱感は乏しい。市場では3月下旬にかけての調整局面が持続的な上昇への地ならしになっ
たとの指摘が出ている。ただ小売株や食品株など一部の銘柄には急ピッチの上昇を警戒する声もある。
 日経平均は4月6〜10日の1週間に472円(2・4%)上昇した。週間の上げ幅は1月第3週の647円に次いで
今年2番目の水準だが、相場の過熱感を指摘する市場参加者は少ない。
 東証1部の値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割って算出する「騰落レシオ」(25日移動平均)は10日時点で
107%だった。「買われすぎ」とされる120%を下回って推移している。
 日経平均が3月23日に1万9754円まで上昇した際には、騰落レシオは約130%まで上昇していた。急ピッチ
な上げへの警戒感が浮上し、4月1日には1万9034円まで利益確定売りが進んだ。「調整を挟んだことが足元
の過熱感の薄さにつながっている」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部長)
 日経平均の25日移動平均からのかい離率を見ても、過熱感はうかがえない。10日時点の上方かい離率は
2・67%。過熱の目安は5%以上とされ、上昇速度の速さを警戒する向きは少ない。
 投資家が予測する日経平均の将来の値動きの大きさを示す日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は年初
から低下基調が続いている。目先の相場急変を見込む市場参加者が減少していることを示唆する。
 東京市場では、株価が下落する場面で日銀の上場投資信託(ETF)買い入れなどによる下支え効果を期待する
投資家が多い。「下値懸念が少ないことが投資家の不安を和らげている」(みずほ証券の三浦豊シニアテクニカル
アナリスト)。
 もっとも、個別に見れば「買われすぎ」の銘柄も少なくない。小売株や食品株など、このところの上げ相場を主導
してきた銘柄には先行への警戒感が出ている。
 三越伊勢丹ホールディングス株は訪日外国人の増加への期待を背景に3月末から13%上昇。4月10日時点で
25日移動平均からの上方かい離率は12%台と高水準だ。