東芝は10日、2017年3月期連結決算を盛り込んだ有価証券報告書(有報)を、当初の期限から約1か月半遅れで金融庁に提出した。

 監査法人のPwCあらたが、東芝の決算について「限定付き適正」との意見を表明したことから、早期に上場廃止となる危機は遠のいた。ただ、PwCあらたは、東芝の存続について、「重要な疑義」を指摘した。東芝を取り巻く環境は、厳しいままだ。

 ◆1兆近い赤字

 東芝が確定させた17年3月期決算の最終利益は、原子力事業の巨額損失により、製造業として過去最大規模となる9656億円の赤字だった。負債が資産を上回る債務超過額は、3月末時点で5529億円となった。

 米原子力事業での損失の把握時期を巡り対立していたPwCあらたは、「限定付き適正」との意見を表明した一方で、巨額の債務超過に陥ったことなどを理由に、東芝が将来、事業を続けられなくなる疑いがあると指摘した。

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決算発表の記者会見を終えて席を立つ東芝の綱川社長(10日、東京都港区で)
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