名古屋市内の銭湯がごみの不法投棄対策に苦慮している。
家庭で不要になったタンスや棚板などを、敷地内の燃料置き場に勝手に放置されてしまう。
張り紙をしたり、防犯カメラを設置したりすることで被害の減少を狙うが、解決には至っていない。
粗大ごみの出る引っ越しシーズンでもあり、経営者らは警戒を強めている。

 同市西区清里町の銭湯「比良温泉」は昨年12月、まきを積んだ燃料置き場に「不法投棄禁止!!」の紙を張った。
それまで月1回ほどだった不法投棄が12月は2回あり、危機感を強めたからだ。
燃料置き場は道路に面しており、夜に捨てられていることが多いという。

 同銭湯の3代目、神谷和之さん(42)は、「お金を払って粗大ごみを処分したくない一部の人が、銭湯なら燃やしてくれると誤解しているのだろう」とため息をついた。

同市中区大須3の銭湯「仁王門湯」も銭湯に木材ごみを置かれたことがあり、20年ほど前には清須市内の燃料置き場が放火された。
それ以来、燃料置き場を高さ2メートル以上の塀で囲い、さらにネットをかぶせて、不法投棄や放火をされにくいようにした。
燃料置き場と銭湯の両方に防犯カメラを多数設置するなどし、橋本繁彦代表(81)は「自衛策を講じ、今はほとんどなくなった」と苦労を語る。

 愛知県県公衆浴場組合の武田和宏理事長(71)は「組合員の銭湯から、時々不法投棄の被害を耳にする。組合としても対策を検討していきたい」と話している。

2018年3月31日 10時24分
毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20180331/k00/00e/040/213000c