まあ、わたくしは、1988年ころから、コンピュータを使用した、いわゆる「打ち込み」の音楽の制作を生業としてきたわけでございまして、
仕事として始める以前から、コンピュータとシンセサイザーで音楽を制作しておったわけですが、当時の制作環境と申しますと
ちょうどMIDI規格が策定されたすぐ後で、NECのPC88に、RollandのMPU-401というインターフェースを接続いたしまして、Prophet-600
とDX7を鳴らしておりました。そのころはまだ学生でしたので、楽器は2台とも、6ヶ月の月賦で購入いたしました。ま、今で言うところの
ローンでございます。録音スタジオ、ホール併設のレコード・楽器店でアルバイトをしておりまして、もらった給料をその場で楽器の支払いに
まわしておりまして、たしか月に4万4〜5千円の給料だったと思いますが、そのうち4万円を支払っておりました。またレコードも販売しておりましたので
一人で店番の折などは、好きなLPを店内BGMとしてかけて聞いておりました。あのころは、JAZZばかり聞いておりましたね。
で、気に入ったのがあれば、買ってしまいますので、稼いだバイト料は、ほとんどすべて店に還元しておったような次第でございます。

話がそれてしまいましたが、PC88用のシーケンスソフトは、Rolandが販売しておりました、8トラックのMIDIシーケンスを作成できるものでしたが
楽器がシングルティンバーですので、テープレコーダーが必要になるわけでございまして・・・・確か当時はまだカセットのマルチテープレコーダーの
なかった時代だと思いますが、まあ4chはほしいなぁということで、楽器の支払いが終わったあとに、中古のTASCAMの40-4というオープンリール
テープレコーダーを20万円で・・・また月賦で購入いたしました。4chですが、多重録音するためには、PCとテープレコーダーを同期させるために
4chあるうちの1chをつかってFSKという信号のトラックをつくらなければなりませんので、実質3chしかないわけでございまして、「ピンポン録音」
(・・・という言葉を最近の若い方はご存知かどうかわかりませんが)で、繰り返すうちに、小さな音がテープのヒスノイズに埋もれていくし、高域の音は
どんどん減衰していくし、あらかたできていたトラックに録音して消してしまったり、まぁ、なにしろ大変でした。