"ハムレットやな”────

HIDEチャンはDTM以外とりえのないDTMerが一生懸命書いているポエムを見て目を細めた

これは、ハムレットちゃうか

一見するとロメオ・アンド・ジュリエッタの構図を模しているがハムレットであることは明確

作中ではオフェーリアのメタファーたる卑弥呼が言う

「なぜあなたの書く五線譜は重すぎるのですか」

”ハムレットそのものやん”

HIDEチャンは手にしたアーモンドミルクをこぼしながら、意に介すことなく──いや
その床にこぼれたる音に気づくこともなく声をもらす

”ハムレット” ”ハムレット”

”どいつこもいつも、ハムレット”

一体、地球のいつの時間軸から、その位相から、全部ハムレットになってしまったのだろう

問いに対する答えはなかった

ただ、そこにはハムレットがあった