それは深淵へと続く闇なのか。
底知れない闇への不安感、そこにある未知なる物への畏怖にも似た恐れ。
気を強く張っているにも関わらず、知らず知らず歩みを進める足が遅れを取る。
眼前にはただ闇。
最初は開いていたはずの目も、何時の間にか無意識の内に閉じられていた。
この闇に対する抗いを止めた証か。
自らの呼吸音、そして何より体の奥底より響く鼓動だけが、自分の存在を知らしめる唯一の感覚だった。
「止まるんじゃあねぇぞ・・・・・・」
銃に撃たれ負傷した体で歩を進める。
「皆が待ってんだ……。それにやっとわかったんだ。俺達には辿り着く場所なんていらねぇ……。ただ進み続けるだけでいい。止まんねぇ限り道は……続く」
足元には血溜まりが出来ている。
「俺は止まんねぇからよ……。お前らが止まんねぇ限りその先に俺はいるぞぉ。……だからよ……、止まるんじゃねぇぞ……??」