発見の瞬間、それはただの糸の様に感じられた
全てが死に絶えたように静まり返った
そして猛烈に明るい光
僕はとっさに手で目をこすった
だがまるで銀色の塗料を塗ったように髪の毛の一本が白く輝いて見えた
その後血の気が引くと共に心臓が激しく動悸した
床に座り込んでも心音が身体中に響き、頭が沸騰しそうだった
鏡を見ると真っ白な白髪が僕の頭ちょうどの真ん中にあった
それを見つけるまで僕は健康的で無邪気な若者だった
しかしそれを見つけた瞬間、僕は悪魔の存在を想い以前の自分では無くなってしまった
この世は死の世界と幸福の世界からできている それらは薄い膜で隔てられている
僕はその膜を突き破り、死の世界を覗いてしまったのだ
僕はこの後染髪し、頭皮や毛髪に強いダメージを与えていった
この一件からしばらくして、僕の髪は抜け始めた

                        ――>>63の回想より