林氏:最も注目すべきは、1 週間の勤務時間についての
問いで、「 48 〜56 時間未満」と回答した医師が26.1 %と
多く、56 時間以上は44 %となり、合計で全体の70 %以上
に上ることです。法定勤務時間内の「40 時間未満」とい
うのは4.1 %だけであり、勤務医の過酷な労働環境が明ら
かになりました(図1)。この結果を病床数別で見ると、規
模の小さな施設で勤務時間が長くなる傾向があります。
また、勤務時間を5 年前と比較した場合、「増えた」と
回答している医師が38.5 %もいるという点も見逃せませ
ん。労働時間が増えた要因については(複数回答)、「 患
者数および診療時間が増えたほど医師が増えていない」と
いう回答が65.8%となっています。理由の1 つには、医療
行為の説明に時間がかかるようになったことが考えられ
ます。診療を行うに当たりインフォームド・コンセント
が必要であり、その時間を日常業務の中で確保しなけれ
ばなりません。診断書などの作成する書類の数も増えて
いるのも、勤務時間増加の要因であるとの回答も多くあ
りました。私自身は10 年前に比べ仕事量が2 倍になって
いるのではないかと思っています。仕事量の増加に、医
師の数が追いついていないのが実情ではないでしょうか。
アンケートでは、医師の負担を減らすための方策につ
いても質問しています。その回答としては、「医師を増や
す」が最も多く、ほかに「医師以外の職員に業務を移す」、
「IT化など組織の効率化を図る」が続いています。
医師の過重労働の実態は、夜間当直の回数や週休の消
化率に関する質問でも結果に表れています。調査の回答
者は、科長以上の役職者が多かったのにもかかわらず、
1か月平均で当直日数3 日以上が57.9 %となっています。
週休の消化率では、32.8 %が「4 週8 休未満」と回答して
います。また、こうした勤務状況が医療過誤(図2)の原因
となっていると回答している医師が71.3 %もいました。
http://jp.fujitsu.com/solutions/medical/hopevision/pdf/vol7.pdf