政治に群がる精神医学

今から9年前のことです。「心神喪失者処遇(医療観察)法」の制定に絡み、多くの政治家が
日本精神科病院協会(仙波恒雄会長:当時)の政治連盟が過去5年間に1億5千万円という
多額の政治献金を行っていました。
※日精協 http://www.nisseikyo.or.jp/index.html

当時、内閣副官房長官だった上野公成(現在落選中)の公設秘書3人が東京地検に政治資金
規制法違反で告発されました。この事件の概要は、2001年8月8日から12月10日までの間に、
日精協政治連盟から各50万円ずつ計250万円の献金を受けながら政治資金収支報告書にその
旨を記載せず総務大臣に届け出なかった、というものです。

実は2001年の下半期という時期は、後の「心神喪失者処遇(医療観察)法案」となる法制度の
構想が、大阪・池田小学校児童殺傷事件をきっかけに動き出したことです。

この法案は、重大犯罪を行いながら心神喪失などを理由に無罪または不起訴になった人たち
を強制的に精神科病院に入院させるか通院させることを意図したものです。それでなくても、
強制入院には重大な人権上の問題があるところに、恒久的な入院をも許してしまうような法律
であることから、多くの反対がなされました。

この法律は精神科病院にとっては非常に「うまみ」のある法律でもありました。既に民間の
精神病院には毎年「保健衛生施設等整備費」として15〜26億、「医療施設等整備費」として
63〜81億円に上る国庫補助金が支払われています。

もし、この法律が成立すると、更に多額の国庫補助金が支払われることとなるのです。
そういうことで、日精協は政界への献金攻勢にうって出ました。
(ちなみに、この法律は2003年5月29日に強行採決され成立しました。)

日精協は更に多額の補助金を得ることができ、その補助金の一部が政治家に回る・・・という
仕組みが見受けられます。つまり、血税が極めて破壊的な組織に回るだけでなく、その一部
が政治家に回るという、典型的な構造汚職であります。