うちのさわっちがこんなに可愛いラムネボトル
プロローグ:ラムネの音が聞こえる午後
「……あっつ〜い……」

蝉の声が遠くで鳴く、放課後の教室。窓から吹き込む風に、カーテンがふわっと揺れた。
俺は机に突っ伏しながら、コンビニで買ったラムネをチラ見した。

「んー……やっぱり、さわっちのラムネが飲みたいなあ」

その瞬間、後ろの席から透明な瓶が目の前にコトンと置かれた。

「はいはい。わかってたよ。冷蔵庫から持ってきてあげたの」

振り返ると、ツインテールに淡いピンクのシュシュをつけた“さわっち”が、ちょっと得意げに微笑んでいた。

「まったく、うちのさわっちはほんっとに可愛いラムネボトルだな」

「誰がラムネボトルよっ! ……でも、その、可愛いってのは……まぁ、否定しないけど?」

さわっちはちょっとだけ頬を赤く染めながら、俺のラムネを指ではじいた。
中のビー玉が、カラン、と涼しげな音を立てて揺れた。

青春の香り、恋の泡、そしてラムネの魔法──
甘くて爽やかで、ちょっとだけ照れくさい、
さわっちと俺の“炭酸系ラブコメ”が、いま始まる!