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小熊英二(歴史社会学者・慶応大教授) 「誤解」を解く/「枢軸国日本」と一線を A

そうした国際社会の視点からは、「慰安婦問題」での「誤解」の解消にこだわる日本側の姿勢は奇妙に映る。
それによって「枢軸国日本の名誉回復」に努めても、「日本国」の国際的立場の向上とは無関係だからだ。
かえってそうした努力は、
「『現在の日本政府や日本人は枢軸国日本の名誉にこだわる存在』つまり『枢軸国の延長』だというプロパガンダ」
を行う国を利する逆効果になる、と冷泉氏はいう。

「慰安婦問題」での「誤解」を解こうとしている論者は、「東京裁判」や「戦後憲法」への批判も並行して行うことが多い。
しかし、史実認識を訂正しようとする努力が、「枢軸国日本の名誉回復」や戦後国際秩序の否定を伴っていたら、
国際社会で認められる余地はない。
かえって逆効果である。

  (続く)