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元国労闘争団全国連絡会議議長・神宮義秋  「国鉄改革とは何だった」  A

 ――そもそも、国鉄の経営が行き詰まった最大の原因は何だったと考えていますか。

「政治家です。あそこに、ここにと鉄道を引かせました。『我田引鉄』です。
国鉄の借金が積もる。加えて、国鉄は、戦争が終わったあとの引き揚げ者らを
大量に雇った労働福祉的な側面があり、ピーク時で60万人の職員がいました。
国鉄改革当時では二十数万人で、自然減を待つ方策もあった。それでも、政治は
一気に押し切る道を選んだのです」

「そこで、国労悪玉論が登場します。国鉄のもつ問題点を『労働規律の乱れ』に
矮小化し、追及されるべき政治の責任とすり替えた。安倍晋三首相がさかんに
『印象操作』と言いますが、国鉄改革時はまさに政府・国鉄経営陣が印象操作を
しました。そもそも、労働規律がそれほど乱れていたのなら、世界一正確で
安全な列車運行ができたはすがないでしょう」

「私の実家に近い鹿児島県阿久根市では以前、激しく市職員批判をした人が
市長になりました。公務員批判は疲弊した街の住民の心に刺さる。そうだ!
そうだ!となった。その心理と、国労悪玉論に乗った国民心理は同じです。
衰退する地域では『公務員はよか』と言われます。国鉄職員もそうでした。
為政者は人心の操縦にたけていて、不満の持って行き場として公務員は
狙われやすい。政治家の常套手段です」

  (続く)