毎日新聞 みんなの広場 2018年8月27日(月)

「学力=点数」ではない
小学校教員 久保 敬56(大阪府吹田市)

 全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果が公表され、大阪市の平均正答率は20政令市の中で10科目中8科目が最下位だった。
これに対し、大阪市長はこのテストの結果を教員の手当や人事評価に反映させる方針を明らかにした。

 学力は大切だが、テストの点数だけで判断できるものだろうか。
子どもが内に秘めているさまざまな可能性を、子ども自らが伸ばしていける力が「学力」だとぼくは考える。
そして、それは一人一人違う。
そのような力を開花させるために、先生や友だち、たくさんの人たちとの日々の関わりを通して学んでいく場が「学校」である。

 順位付けをすれば必ず「トップ」と「ビリ」が出てくる。
その競争が激化すればするほど「点数=学力」とみなされていき、子どもの点数に表れない「よさ」が無視されていく。
全国学力テストの平均正答率とは何を意味するのか。
「大阪市の学力」なんてものは存在しない。
「学力」は子ども一人一人個別のものだ。