産経抄 2月15日

 糖尿病で入院中の会社の先輩からメールが届いた。韓国による昨今の嫌がらせの数々に、怒り心頭に発している様子である。確かに韓国国会の文喜相(ムン・ヒサン)議長の暴言に至っては、一線を越えてしまった感がある。

 ▼慰安婦問題の解決には天皇陛下の謝罪が必要である。米メディアが配信したインタビューの内容は、耳を疑うものだった。天皇陛下について、「戦争犯罪の主犯の息子」とも述べていた。

 ▼先輩によれば、昭和56(1981)年も現在と同じように日韓関係は冷え込んでいた。韓国は日本に対して、5年間60億ドルという巨額の政府借款を要請してきた。韓国が盾となって共産主義から日本を守っていると恩に着せてきたのだ。

 ▼理不尽きわまる要求に対して、当時の園田直(すなお)外相は言い放った。「カネを借りる方が一文もまけないというのは、日本の常識では通用しない」。
韓国側は猛反発し、マスコミの多くは園田氏を呼び捨てにした。氏は大型プロジェクトへの援助について、「排日、抗日の原動力になる恐れがある」とも言っている。果たして、その通りになった。

 ▼驚いたことに文議長は、自分の暴言がどれほど日本国民の怒りを買っているのか、理解できていないらしい。韓国のメディアも発言を報じるようになったのは、日本側の反発があってからである。
どうやら剣道の達人でもあった園田氏が放ったような、寸鉄人を刺すような言葉でないと、やっかいな隣国には伝わらないようだ。

 ▼先輩は、看護師からインスリンの自己注射の訓練を受けている最中に、何度か取材したことのある園田氏を思い出した。実は「危険」を理由に日本でなかなか認められなかった自己注射の保険適用を実現したのは、厚相も務めた園田氏だった。