1月4日
 令和の世になって初めての正月を迎えた。今年は東京五輪・パラリンピックの開催年でもあり、元日はすがすがしくワクワクした
気分で過ごしたかったが、職業柄、少し気が重い恒例行事も避けられない。何のことはない他紙の朝刊紙面のチェックだが、やはり
「またか」とうっとうしい心持ちとなった。
 ▼朝日新聞は社説で、いつもの安倍晋三政権批判を繰り返していた。「メディア批判を重ね、報道の自由や表現の自由を威圧する。
批判者や少数者に対する差別的、攻撃的な扱いをためらわない」。具体的にどんな行為を指しているのかは、書いていないので分からない。
 ▼毎日新聞も似たようなものだった。「野党の異論に耳を傾けないどころか、敵視する姿勢さえ際立つ。それで強固な支持基盤を
獲得する手法は、ポピュリズムの潮流に沿う」。はて、際立つという表現は、普通はよい意味で用いる言葉であるはずだが。
 ▼マスコミが使命だと自任し、好んで使う言葉に「権力の監視」がある。それを否定する気はさらさらないし、政権の座にある者が批判
の的となるのは当然である。とはいえ、あまりに抽象的で一方的な決めつけに満ちたそれは、単なる悪口雑言に聞こえてしまう。
 ▼作家でジャーナリストの門田隆将さんは、僚紙夕刊フジへの新春特別寄稿で、今年はマスコミの崩壊が現実化すると予測した。
「メディアリテラシーに基づいて真実を知るネット世代に、オールドメディアは全く対応できない」。
 ▼率直に言って、新聞やテレビの旧態依然とした報道が、インターネット上の種々の検証記事に比べ印象操作的で的外れだと感じるこ
とは少なくない。門田さんの言葉を叱咤(しった)激励と受け止め、時代に適応できるよう脱皮を試みたい。