>>330 >>332
伝染病に地名を付けないのはスペイン風邪がキッカケと言われているけど、スペイン風邪の記述を読んでみるといろいろと興味深いんだよね。
まず「スペイン風邪はスペインが発祥ではない」という点。
発祥は諸説あるが、有力な説としてアメリカ説がある。
そして、第一次大戦の兵舎での大流行を経て、世界中に広まった。
当時のスペインは中立国で、当インフルエンザの被害について隠蔽をせずに公表していた。
戦争当事者の他国は軍事情報であるとして被害を隠蔽していたのと対照的。
だから、スペインの被害がことさらにクローズアップされ、スペインの伝染病という誤解が定着してしまった。
そして、この反省が伝染病に地名を使わなくなった理由とされている。

さらにこのスペイン風邪の発祥について、中国に責任をなすりつけようという動きが当時にもあった。
兵舎の雑用を任されていた中国人労働者が発祥という説。
これはのちの科学的調査で否定されたが、おそらくは「黄色人種が禍を持ち込む」という欧州に根強くある黄禍論も影響しているんだろう。

COVID-19は、当初、武漢で流行したことは間違いのない事実だが、かといって武漢が発祥と決めつけるのは早計にすぎる。
武漢での流行以前に「電子タバコが謎の肺炎を引き起こしている可能性がある」というまことしやかなニュースがアメリカで流れていたし。
「中国が叩ける」と喜び勇んでトランプの中国批判に乗っかるウヨさんたちも多いけど、感情的な中国叩きの背景にあるのはスペイン風邪当時にもあった黄禍論であるって点にも留意すべきだね。
叩かれているのは中国人であって日本人じゃない、なんて楽観論は、欧米の大衆の知的レベルを過大評価しすきだ。