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(続き)

それは先月に成立した特措法や感染症法などの改正法を見てもわかる。改正により、
緊急事態宣言がなくても私権を一部制限できる「まん延防止等重点措置」が設けられた。
事業者が営業時間短縮の命令に反した場合などに、罰則を科せるようになった。
重点措置をとる要件が政令に委ねられるなど、政府の裁量が大きくなる一方で、国会が
チェックできる余地は小さい。

そんな重大な内容を含むのに、国会はわずか4日間の審議で成立させた。与党幹部で
さえ「緊急事態宣言がなくとも同じようなことができる。宣言の重みがどんどん
なくなっていく」と話す。

自民党は野党だった2012年以来、個別の法律ではなく、憲法に「緊急事態条項」を
設ける改憲を主張してきた。大規模災害などの際に首相が緊急事態を宣言すれば、
内閣は法律と同じ効力を持つ政令を制定できるという内容だ。

政権復帰してからの8年余りを振り返ると、自民党はあたかも仮想の緊急事態宣言下に
あるかのように、平時でも「必要性は法を破る」と言わんばかりの政治をしてきた。
憲法9条の解釈変更による集団的自衛権の容認、慣例を無視した内閣法制局長らの人事、
日本学術会議会員の説明なき任命拒否。「国難突破」と称して衆院解散を強行した
こともあった。

(続く)