6月4日(金)朝日新聞東京版夕刊社会面・復帰50年へ   証言 普天間返還 B

繰り返される性犯罪 今も   元沖縄市長 東門美津子さん

実現していないものは普天間返還だけではありません。当時から変わっていないことが
あります。米軍人・軍属らによって女性たちが受ける性的被害です。

今年1月にも那覇市内で米兵による強制わいせつ事件がありました。1995年9月の
少女暴行事件の4カ月前にも、20代の女性が米兵に殴られ殺害される事件が起きて
います。私には娘が2人いますが、もし自分の娘だったらと、考えるだけで頭が
おかしくなりそうです。女性が受ける被害は、表面化しないことが多い実態もあります。

こうした事件が繰り返されるのは、過重な基地負担が変わっていないからです。その
負担を減らすために25年前、日米が普天間返還に合意しましたが、それさえ実現して
いません。

4月の日米首脳会談で菅義偉首相は「自由、民主主義、人権の普遍的価値を共有する」
と語っていましたが、怒りを禁じ得ませんでした。辺野古の埋め立ての是非を問う
2019年の県民投票一つとっても、7割が反対の意思表示をしました。それでも
工事を強行している。民主主義や人権はどこにあるのでしょうか。

(続く)