6月4日

慰安婦問題には噓がつきまとう。慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的」解決を確認した2015年の日韓合意を巡り、韓国政府が事前に元慰安婦支援団体「挺対協(ていたいきょう)」(現「正義連」)の当時の尹美香(ユン・ミヒャン)代表と面会を重ね、内容を説明していたことが明るみに出た。挺対協は「被害者や関連団体に相談もなかった」と主張していた。

▼挺対協といえば世論への影響力が絶大で、「日韓外交に関して事実上の拒否権を持つ」(元韓国外務省高官)ともいわれる反日団体である。そこに根回しせず日本と合意できるのかと不思議だったが、やはり偽りだったのである。

▼尹氏と30年間活動をともにしてきた元慰安婦で、慰安婦反日運動のシンボルだった李容洙(イ・ヨンス)氏は後に、元慰安婦への寄付金を私的に流用したと尹氏を批判した。その李氏も自身の体験についての証言がくるくる変わり、本当に日本軍慰安婦だったのか疑問が残る。

▼今回、公表された韓国外務省の内部文書に関しても文在寅(ムン・ジェイン)前政権は隠蔽(いんぺい)していた。そのうえで、挺対協や国内世論が納得しないと日韓合意を事実上ほごにした。日本に虚偽の言い訳をし、国家間の約束を破ったのである。

▼慰安婦問題に火をつけた平成3年8月の朝日新聞記事も、「(元慰安婦が)女子挺身隊の名で戦場に連行された」と事実と異なる内容が加えられていた。5年8月、根拠なく慰安婦募集の強制性を認めた河野洋平官房長官談話を発表した河野氏は、韓国との事前協議を否定していたが、小紙報道で実は綿密なすり合わせをしていたことが発覚した。

▼慰安婦問題に関する噓は枚挙にいとまがない。慰安婦狩りも強制連行も朝鮮人慰安婦20万人説も、全部虚言と捏造(ねつぞう)である。偽善者たちの便利な商売道具に過ぎない。