9月3日(水)朝日新聞東京版朝刊社会面

愛犬「東亜」 戦時下に消された   国に集められ 奪われた犬や猫の命

太平洋戦争末期、全国各地の動物園で「空襲でおりが壊れて脱走したら危険」などとして、猛獣の殺処分があった。
だが戦時中の動物の犠牲はそれだけではなかった。家でかわいがられていた犬や猫も、国の要請で集められ、
命を奪われた。

「きょうだいのように暮らしていた犬がお国のために殺された」

終戦から40年近く経った1983年。児童文学作家の井上こみちさん(85)は、都内の自宅近くで
犬を散歩させている女性と話をしているとき、そう打ち明けられた。

(続く)