11月14日(金)朝日新聞東京版夕刊7面・NEWS+α

取材考記   ネットワーク報道本部 玉那覇長輝

死亡事故で有罪  米兵の「逃げ得」 政府も責任

本来、守られるべき被害者遺族が、あまりにも不利な状況に立たされている――。
米兵による死亡事故の取材で、そう思う瞬間が何度もあった。

事故は昨年9月、神奈川県横須賀市の国道で起きた。米軍横須賀基地所属だった米兵(23)が
交差点を車で右折し、対向車線を走るバイクと衝突。運転していた伊藤翼さん(当時22)が
亡くなった。現場は右折禁止だった。

取材のきっかけは、横浜地裁横須賀支部で5月にあった公判で、米軍側がある書簡を出したことだった。

書簡は、在日米海軍法務部長が「考慮すべき事情」を示す証拠として、裁判官に宛てたものだ。
「米国の方針として、執行猶予判決が言い渡され、確定した場合、被告を米国本土へ移送することを
迅速に検討することになっている」と記されていた。

(続く)