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そもそもスポーツにおける性の多様化は難しいテーマだ。体格や筋力の違いから、大半の競技が
長い間、男女別のシンプルな二元論で行われてきた。一方、選手が男女どちらにあたるかを巡り、
検査のあり方はたびたび問題となった。

多くの混乱を経て、条件付きながら男性から女性に性別を変えた重量挙げ選手の出場が
認められたのは、2021年の東京五輪だった。そこから4年過ぎただけだ。女子選手の
反発が大きいとはいえ、トランプ氏が象徴する社会の保守化のうねりと無縁ではないだろう。

世界陸連は1年以上かけ今回の遺伝子検査導入を含む新しい規定を作ったが、本来は本人の
希望によって受ける筈の遺伝子検査を、選手資格の判断材料として一方的に強制することに、
倫理的問題を指摘する医師は少なくない。プライバシー保護の面で懸念もある。

性別で取りざたされる男性ホルモンの数値にしても、スポーツへの影響には個人差や競技による
違いもあり、研究者の見方は様々だ。

(続く)