2月13日(金)朝日新聞東京版夕刊文化面・大竹しのぶ「まあいいか」

何よりも大切なこと

舞台「ピアフ」の東京公演が終わる何日か前に、演出家の栗山民也さんが劇場にいらした。
終演後、楽屋に飛び込んで「良かった、良かった、本当に良かった」と手放しで喜んでくださる。
そして私の顔を見るなり、何を思ったのか「もう、しのぶちゃん、大統領になって。大統領に
なればいい」「え? え? どういうことですかー?」。

今回のカーテンコール。お客様が立ち上がり熱い熱い拍手で「うおー!」と叫び、まるで
コンサートのアンコールのように盛り上がっているのは確かだ。それを見て思ったのか、
一体、なぜ?

そして私の妄想ゲームが始まった。「もし私が大統領になったら」。国の予算を作らなくては
いけないので、働きのない議員は辞めてもらおう。定年がないのはいいとして、怠けている人は
さっさと辞めていただき、ごまかしや不正をした人も即刻クビだ。とにかく志のある人たちを
残すのみ。

(続く)