3月30日(月)朝日新聞東京版夕刊5面・NEWS+α

取材考記   オピニオン編集部 尾沢智史

衆院選でズレ自覚   有権者の感覚 失わずに

2月の衆院選がなぜあの結果になったのか。答えを求めて取材を続けてきた。

オピニオン編集部で経験した最初の国政選挙は、2009年の衆院選だった。民主党が
308議席を得て政権を奪取した選挙だ。

あのときは選挙のかなり前から、政権交代が起きるという雰囲気が世の中に感じられた。
民主党の圧勝も予想通りだった。

その後、12年、14年の衆院選はともに自民党が290議席以上の大勝だった。
民主党政権の迷走の後で、有権者が安定政権を求めたというのは自然で、自分の肌感覚とも
さほどずれてはいなかった。

今回の選挙は違った。異例のタイミングで衆院が解散された時点では、ここまでの
自民党圧勝は予想できなかった。報道機関の情勢調査で「与党の圧勝」が出たときは、
本当なのだろうかと思った。

(続く)