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どん底から始まった「稼ぐ力」の模索

 名古屋市で育ち、印刷会社に勤務した後、結婚を機に秋田県へ移って妻の実家の事業を
継いだ。ところが49歳のころ、経営が破綻(はたん)した。弁護士に対応を委ねつつ、
自身は短期賃貸マンションで息を潜めるようにして1カ月を過ごした。

 縁のなかった足利市へ移り、その後は家電量販店での販売やコールセンターなど、
非正規の仕事を渡り歩いた。手取りは月30万円に届かず、ボーナスもなかった。
家族とともに、さまざまな苦労を乗り越えてきた。

 それでも、過去を振り返る小澤さんの口調は淡々としている。

 「悲観的になったこともあったけれど、
自分の境遇を『なかなか体験できないことだな』と楽しんでいた面もあった」

 勤め先を選ぶ際、一つだけ譲らなかった条件がある。社会保険に加入できることだ。
「年金が欲しかったからだけど、年金だけでは老後の生活費としては絶対に足りない。
何か副収入を得られるプラスアルファをつくらなきゃいけないとは、ずっと思っていた」