今はコミックもスマホで読める時代。両誌とも電子版での購読も可能だ。コミック市場全体では、
紙の落ち込みを成長途上の電子版が補っている。ただ、できれば紙でも楽しんでほしいというのが、作品に携わる森高さんたちの願いだ。

 「僕はずっとスポーツ新聞のお客さんなんで、紙に対するこだわりが人一倍強いかな(笑い)。
スマホだと登録してみても、それで満足しちゃって読まないですね。(雑誌という)実物があれば暇になった時に読むんですが。
紙の文化ですよ、やはり。スポーツ紙、漫画雑誌って絶対滅亡してはならないですね」

 読者の年齢層はあえて意識しない。面白ければ、どの世代でも読者はついてくるという考えだ。

 「うちの息子は高1なんですけど、ゲームをやっているだけで漫画はほとんど読まないですよ。漫画家の息子なのに…(笑い)。僕らの頃とは違いますね。
漠然と、今回の漫画も、なるべく若い20代ぐらいの人にも読んでもらえたらいいな、と思っています」

 ◆「あしたのジロー」 ケンカに明け暮れ手がつけられなかった少年ジローは、ボクサーを志し、輝かしき道への一歩を踏み出そうとしていた。だがある日、
思いを寄せる女性がレイプされる現場に遭遇。激高したジローは犯人を殴り殺し、死体を地中に隠してしまった。ボクサーとして有名になっていくジローだが、警察の捜査は彼を少しずつ追い詰めていく…。
9日発売の「ヤングチャンピオン」でスタート。翌週16日発売の「漫画アクション」に次の話が載る。その後も交互に掲載され、合わせて、ほぼ週刊連載に近い形で読者に届けられる。

 ◆森高 夕次(もりたか・ゆうじ)1963年、長野県生まれ。54歳。漫画原作者。漫画家名はコージィ城倉(じょうくら)。中学、高校と野球部で過ごす。
89年漫画家デビュー。代表作に「砂漠の野球部」「おれはキャプテン」などがある。「週刊モーニング」で連載中の野球漫画「グラゼニ」で原作を手がけ、
2013年度の講談社漫画賞を受賞。4月から漫画家として「グランドジャンプ」で「プレイボール2」を連載。

 ◆荒木 光(あらき・ひかる)1989年、東京都生まれ。27歳。主な作品に「ヤンキー塾へ行く」、「塾生★碇石くん」、「僕たちがやりました」など。