妊娠が途中で停止してしまう流産は全妊娠の8〜15%で発生しているとみられており、原因としては感染症やホルモン分泌の異常などが考えられます。中でも3回以上の流産が連続する習慣流産は、全女性の約1%以上に発生しているとされていますが、詳しい原因が特定されていないことも多いそうです。オランダの研究チームは習慣流産を経験した女性を対象にした調査から、「オーラルセックスの頻度が高いほど流産のリスクが低い」という結果を発表しました。

Oral sex is associated with reduced incidence of recurrent miscarriage - ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0165037818302183

Oral Sex Appears to Have an Intriguing Link to Miscarriage Risk
https://www.sciencealert.com/oral-sex-may-help-protect-against-miscarriage-new-evidence-suggests

ライデン大学の研究チームは、習慣流産を経験した女性を対象にした調査を行いました。調査では少なくとも3回連続で流産しており、かつ3回目に流産を経験した時の年齢が36歳未満であった97人と、健康な出産を行った137人の女性を比較したとのこと。

調査では両方のグループに対し、パートナーとオーラルセックスをしているかどうかについて尋ねました。すると、「パートナーとオーラルセックスをした」と回答した女性は習慣流産を経験しているグループが56.9%だったのに対し、健康な出産を行ったグループでは72.9%だったそうです。

今回の結果はあくまでも相関関係を示すのみであり、「オーラルセックスをすると流産しにくくなる」といった因果関係を示すものではありません。しかし、研究チームは「少なくとも習慣流産を経験した女性は、そうでない女性と比較して有意にオーラルセックスが少ないことを示唆している」と述べています。

研究者は「繰り返し流産する女性はパートナーとのオーラルセックスが少ない」という点について、母方の免疫システムに精液が与える影響と関連付けられるかもしれない、と述べています。母体の免疫系にとって父親の遺伝子を持つ胎児は異物であり、妊娠中は父親由来の抗原に対しての攻撃を抑制する必要があります。オーラルセックスによって父親の精液が消化系に送られ、腸から吸収されることは、母体の免疫系を父親の抗原に対し寛容にする可能性があるそうです。

これまで、流産に関する免疫の研究では、母体についての免疫システムについて焦点が当てられてきました。今回の研究は、パートナーである男性の精液が母体の免疫システムに及ぼす影響が、流産に関連しているかもしれないと示唆するものです。ただし今回の研究は小規模なものであり、仮説を確かめるためには今後さらに大規模な調査を行う必要があると研究者らは考えています。

https://i.gzn.jp/img/2019/04/07/oral-sex-reduced-miscarriage-risk/00_m.jpg

https://gigazine.net/news/20190407-oral-sex-reduced-miscarriage-risk/