まあ科学板らしく科学的に脳と魂の関係について語ってみるかね。

アメリカにロジャー・スペリーという神経学者がおり、
彼は大脳の部位ごとに異なる機能が備わっている事を明らかにした功績で、
1981年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。

この研究は1970年代 血液の中に短寿命の放射性トレーサーを混入し
脳の外からそれを追跡する技術が実用化した事に端を発している。

この技術により、生きた人間を何をどう考え、どう感じ、どう行動する時、
脳のどの部分の血流が活性化するかがはっきりわかるようになり、
脳科学は飛躍的な進歩を遂げた。

そしてそれは大脳の仕組みを解き明かすのに役立つと同時に、
ある巨大な“謎”を突きつける事になった。

前出のロジャー・スペリーはこの技術で
脳機能の解明を行っていたところ、奇妙な事実に気づいたのだ。

大脳の最上部、大裂溝に沿った「補足運動野」と呼ばれる領域の血液量が、
いつも被験者が行動を起こそうとしている前ら、顕著に増大していたのだ。

むろんトール・ノーレットランダーシュの『ユーザーイリュージョン』に見られるように
人間が行動を起こす0.2秒前に、脳は既に命令を下している事が
脳の電位変化を測る実験で確かめられている。
脳は行動を起こす前から活性化しているのだ。
そして人間は無意識が行動を起こした0.5秒後に、意識がそれをやっと認識する。

しかしさもリアルタイムで脳が命令を下し、肉体がそれに従っているように
脳が0.5秒前の幻想を見せ続けてているのだ。
この事は広く知られている。