日本で最初にイギリスから輸入した原子炉は黒鉛型炉だった。
しかし、ウィンズケールで黒鉛炉は事故を起こしてしまった
黒鉛材料にはウィグナーエネルギーという厄介な問題がある。

>原子炉が建設された頃の英国は、アメリカやソ連とは異なり、
>黒鉛が中性子にさらされた場合にどのように振る舞うかにつ
>いてほとんど知見を有していなかった。ハンガリー系アメリ
>カ人の物理学者ユージン・ウィグナーは、黒鉛は中性子照射
>を受けると結晶構造が変化し、ポテンシャルエネルギーを蓄
>積することを発見した。このエネルギーは、蓄積が進むと強
>力な熱として急激に放出されることがある。操業認可が下り
>て運用が始まると、ウィンズケール原子炉2号基に不可解な
>炉心温度上昇が生じた。これはウィグナーエネルギーの急激
>な放出に起因するものだった。英国の科学者達がこの現象に
>おける危険性を懸念し、蓄積されたウィグナーエネルギーを
>安全に解放するための手段が求められていた。唯一の有効な
>解決策は焼きなまし工程の追加で、黒鉛の炉心は核燃料で250°C
>に加熱され、炭素原子が結晶構造の所定の位置に戻って、
>蓄えられたエネルギーを徐々に熱として解放し、そして炉心
>全体に均一に広がることになった[14]。焼きなましにより
>ウィグナーエネルギーの蓄積を防ぐことには成功したが、
>監視装置も原子炉そのものも冷却システムなども含めた
>すべての周辺装置も、焼きなまし工程のためには設計されて
>いなかった。

Wikipedia「ウィンズケール原子炉火災事故」より。
(事故の詳細は同ページを参照のこと)