カナダのマグーン(Magoun,H.W.)という大脳生理学者が人間の睡眠と覚醒のリズムを
支配しているのは脳幹(大脳の底部中央で中脳に繋がっている部分)にある「網様体
賦活系」と呼ばれる中枢であることを発見しました。

 この網様体賦活系は光や騒音、不規則な振動など、末梢からの覚醒刺激が脳の
網様体に送り込まれ、その刺激によって大脳全体が覚醒し、目が醒めるのです。
いわば、脳と体を結ぶ情報通信網の基地的な役割を果たしているのです。

 そして網様体賦活系を強く刺激するのが、実は腰や太もも、ふくらはぎなど下半身に多く
存在する遅筋繊維なのだということが明らかになりました。

 「遅筋繊維」はゆっくり歩いたり、一定の姿勢を長時間維持したり、じっと立って
いたりする際に収縮し続け、覚醒信号を網様体賦活系に発信し続けて大脳を刺激します。
すると意識がはっきりした状態になるのです。

 一方、夜は活動が少なくなって「遅筋繊維」が縮み、大脳に覚醒信号が送られ
なくなるため次第に意識が低下し、眠気が催してくるのです。

寝付きが悪い人は、下半身の遅筋繊維を鍛えるようにしましょう。
高齢の方にも簡単にできるボケ防止、寝たきり予防の運動としてお勧めしたいのが
自宅でできる「つま先歩き」です。やり方は簡単。つま先で立ち、片足を踏み出すのを
1歩と数え、20歩歩きます。
20歩を1日に3セットしましょう。