トリチウムがβ崩壊をすれば周囲の物質にβ粒子の電磁相互作用により大きなエネルギーを与えて、
化学結合などを壊してタンパク質や遺伝物質に傷害を与えたり、電離作用で発生したイオンやラジカルが
周囲に悪さを与える。トリチウムの原子核はヘリウム3の原子核に変わるが、放射線を放出したことによる
反動により放出とは逆向きに跳躍して周囲に衝撃を与える。
また,水素の役割をしていた原子核がヘリウム3の核に変わるので、
それを含んでいた化合物分子は化学変化してそのままではいられない。
 高いエネルギーを持つγ線が通過していくのに較べて、
荷電を帯びた粒子であるβ線やα線は影響が局在化するので、
遺伝子物質などに対して局所的に多重のエラーを与えがちである。
つまり修復困難になる。放射線の一種である中性子線も荷電を帯びて
いないが凶悪なものである。それが体内で停止して原子核に吸われて
放射性同位元素を生じたならば、その後にその原子は各種の放射崩壊を
起こす可能性があるからだ。