千葉大の飛び級も微妙な結果
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https://president.jp/articles/-/61561?page=1
千葉大学が全国で初めて導入した「飛び入学制度」
1998年1月、佐藤和俊さんの人生は、一変した。

専用の自習室が用意され、担当の大学院生がついて、個別に学業や生活の相談に乗ってくれた。
夏には米国の大学で1カ月間の研修も。世間の関心は高く、海外研修ではメディアの同行取材も受けた。

大学院を出ると、宮城県にある財団法人の研究機関に職を得た。
働きながら論文を書いて、博士号も取りたいな。科学者への道は前途洋々――かと思われた。

30歳を超えて2年が過ぎた時、千葉大の仕事が切れた。ここで佐藤さんは、周囲が驚く決断をする。
「世の中には、プロを目指してもなれない人はいる」学生時代、車好きが高じてアルバイトとして
トレーラーの運転手をやっていた。大型免許とけん引免許は持っている。現実を受け入れよう。
2013年の春、研究者の道に見切りをつけ、運送会社に就職した。

トレーラー運転手の仕事に専念してから、今年で8年目。
佐藤さんは正社員として家族3人が暮らせる給料をもらい、4年前に千葉県内に一軒家を購入した。
週末には、ささやかながら外食もできる。妻の裕子さんは「好きなことができていればいい」と温かく見守る。
研究の道に未練はない。

もう1人の初代合格者、松尾圭さんは大学で宇宙物理学を専攻していたが、大学院時代に千葉県の
政策提案に関わったことで社会科学分野に転向。現在は、千葉市の生活自立・仕事相談センターで
相談支援員として働いている。