精神疾患を持つ人は自分と他人が触った感覚をうまく区別できない
公開日2025.11.09 12:00:41 SUNDAY
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/187631
>>たとえば自分で自分の脇腹を触っても、くすぐったくはありません。
>>けれど他人に同じ場所を触られると、くすぐったく感じます。
>>これは脳が「自分の動きで起きる感覚」を前もって予測し、その刺激を弱めて処理しているからです。
>>ところが精神病性障害(統合失調症など)をもつ人の中には、この“自分と他人の感覚の違い”をうまく区別できない人がいます。
>>これが、自分の声が他人の声に聞こえたり、誰かに体を操られているように感じたりして幻覚を起こすのです。
>>スウェーデンのリンシェーピン大学(Linköping University)の研究チームは、この「自己と他者の境界」がどの段階で崩れるのかを、脳だけでなく脊髄(せきずい)レベルまで調べました。
>>その結果、精神病性障害の人では「自分で触った感覚」と「他人に触られた感覚」の違いが、脊髄の段階からすでに曖昧になる傾向が示されました。
>>この研究の詳細は、2025年7月付けで科学雑誌『Molecular Psychiatry』に掲載されています。
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>>研究チームは機能的MRI(fMRI)を用いて脳活動を記録しました。
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>>さらに別の実験では、腕にごく軽い電気刺激を与え、その反応を脊髄(せきずい)での電位として計測しました。
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>>自分の心拍を感じ取ってボタンで合図する課題と、録音された心音に合わせてボタンを押す課題を行ってもらいました。
>>同時に心電図と脳波を記録し、脳が心臓の鼓動にどう反応しているかを示す心拍誘発電位(Heartbeat-Evoked Potential:HEP)を算出しました。
>>最後に、こうして得られた複数の感覚処理の指標を、患者の症状の強さと照らし合わせることで、自己と他者の区別に関わる神経の働きがどのように変化しているのかを分析しました。