【細胞生物学】細胞を生きたまま100倍以上に巨大化してシグナル伝達を可視化することに成功 九州工業大学 [すらいむ★]
2026/02/01(日) 21:00:00.63
https://egg.5ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1769947200/
>> 九州工業大学の研究グループは、単細胞のサイズを通常の100倍以上に巨大化させることで、生きた単細胞内におけるシグナルの流れを直接可視化することに成功した。
>> 生物の細胞内部では、cAMPやCa2+などの「メッセンジャー分子」が、わずか数秒のうちに化学シグナルを伝達し、細胞の運動方向の決定や組織形成などを制御している。しかし、直径10μm程度の小さな細胞内で、これらのシグナルがどのように伝わっているのかを生きたまま観察することは、これまで技術的に困難であった。
>> 本研究では、「細胞を巨大化させる」というシンプルかつ新しい発想に基づき、モデル生物である細胞性粘菌において細胞分裂のみを選択的に阻害することで、遺伝子操作を行うことなく通常の100倍以上にまでサイズを拡大した巨大化細胞を作製する手法を確立した。
>> この手法で作製した巨大化細胞は、通常サイズの細胞と同様に、cAMPに向かって移動することや、前後極性を形成することが確認された。すなわち、巨大化細胞は生きたまま細胞機能を維持しており、「正常に機能する単細胞の拡大モデル」として有用であることが示された。
>> そこで研究チームは、巨大化細胞に高感度蛍光cAMPセンサー(Flamindo2)を用いて細胞内シグナルを観察した。その結果、シグナルが細胞前方から上昇し、後方から低下するという、明確な前後方向の非対称性が確認された。これは、シグナルが細胞内部を“前”から“後ろ”へと伝搬する様子を、生きた単細胞内で直接捉えた世界初の成果である。
>> 本研究成果は、従来不可能だった生きたままの細胞内ダイナミクスの計測を可能とし、特に医学・創薬分野において重要なシグナル伝達の仕組みの理解を大きく前進させる技術基盤となる。また、本手法は哺乳類細胞や植物細胞にも応用できる可能性が高いとしており、生命現象の根幹を解明する革新的な研究プラットフォームとなることが期待される。
>>論文情報:【Communications Biology】Establishing functional giant Dictyostelium cells reveals front–rear polarity in intracellular signaling