脳は「記憶しやすい部屋」を知っている――出来事の前から
公開日2026.01.19 18:30:55 MONDAY
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/190647
アメリカのプリンストン大学(Princeton University)で行われた研究によって、「記憶が残りやすい部屋」と「そうでもない部屋」がある可能性が示されました。
研究者たちは「新しい記憶をぐらつかずに引っかけておきたいなら、それを支えるしっかりした土台が必要なのです」と述べています。
また研究では「記憶が残りやすい部屋」かどうかを、脳の活動から事前に数値として予測できることも示されました。
出来事の記憶が行われる前に、舞台で勝負が始まっているというのは非常に興味深い視点です。
研究内容の詳細は2026年01月02日に『Nature Human Behaviour』にて発表されました。
元論文Spatial contexts with reliable neural representations support reinstatement of subsequently placed objects
まず参加者はヘッドマウントディスプレイを装着してこの仮想空間を体験してもらい、次いで部屋の映像を見た時の脳活動パターンを測定されました。
その後、各部屋に新しい物体(リンゴやキャンディーなど)が1つずつ置かれ、参加者は再びVR内を巡ってどの部屋に何が置かれたかを覚えてもらい、その後でどれだけ鮮明に思い出せるかのテストが行われました。
すると、部屋を見た時の脳活動が安定していた部屋のほうが、思い出しているとき、脳の中で物体のイメージがより強く再現されていました。
さらに研究者たちは、事前に測定した脳活動の“指紋”さえ分かれば、「この部屋に置いた情報は覚えやすいか」をある程度予測できることがわかりました。
これは「新しい知識を身につけるには、まず土台となる知識の地図がしっかりしていることが大事」という直感的な事実を裏付けています。