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アインシュタインも悩んだ「量子もつれ」を原子の「運動」で初観測。重力と量子力学の融合に迫る歴史的実験
投稿日時:2026年3月31日12:17

オーストラリア国立大学(ANU)の研究チームは、この量子力学の根幹をなす現象を、全く新たな次元へと引き上げることに成功した。2026年2月に学術誌『Nature Communications』に発表された論文において、研究チームは超低温に冷却されたヘリウム原子のボーズ・アインシュタイン凝縮体(BEC)を衝突させ、質量を持つ粒子の「運動量(空間的な動き)」がエンタングルした状態を生成し、その観測に世界で初めて成功したと報告している。この画期的な成果は、単なる量子力学の理論的証明に留まらず、現代物理学の最大のミッシングリンクとされる「一般相対性理論(重力)」と「量子力学」の統合に向けた、極めて重要なマイルストーンとなるものである。
検出器(MCP-DLD)に到達した数万回に及ぶ試行のデータを解析した結果、互いに反対方向に飛び出した原子ペアの同時検出確率が、レーザーパルスによって付与された位相に対して明確なサイン波状の干渉縞(アウトオブフェーズの振動)を描くことが確認された。この振動の振幅から導き出されたベル相関関数は、古典物理学の枠組みである「局所実在論(情報が光速を超えて伝わらず、隠れた変数によって結果があらかじめ決まっているとする理論)」に基づく予測の限界を明確に突破していたのである。
量子力学の奇妙な予測(非局所性)が証明されたことを示す最終結果のグラフ群。35,000回以上のショットから得られたデータに基づいている。
この結果の根源的な奇妙さについて次のように語っている。「空間的に離れた2つの原子がエンタングルしているとき、一方の原子に変化を加えると、それが即座にもう一方の原子に影響を与えます。これが世界の仕組みだとは、考えるほどにクレイジーなことです。しかし、我々はこれが現実の自然の性質であることを、原子の運動を用いて示してみせたのです」。